【増やす】資産を増やす

財産リストに載らない「のれん代」そして「負ののれん代」について

先日リベ大のYouTubeにて、

【金持ちだけが重視】財産リストにのらない「目に見えない3つの資産」について解説

という映像が公開されました。

かなりざくっというと、無形資産である

  1. ノウハウ
  2. ブランド
  3. 人脈

にも気を配る必要があるよ という内容のビデオだったのですが、貸借対照表(B/S)を切り口にまとめられていたこともあり

KAZU
KAZU
あ、これは、簿記で言うとのれん代の話だなー

と感じました。

というわけで本日は、「のれん代」そして「負ののれん代」について、ごくごく簡単にですが、触れてみたいと思います。

こんな方に

  • 両学長のYouTubeの影響で最近簿記を習おうか迷ってる
  • 簿記の勉強中で、そういえば「のれん」ってなんか見たことある!
  • 「のれん代」はなんか聞いたことあるけど、「負ののれん」って、どういうこと?

そもそも「のれん代」とは

ちょうどいま手元にあるTACの簿記の書籍から、のれん代に関する設問をご紹介したいと思います。

※以下TAC書籍より引用

問題:A社はB社を吸収合併し、B社の株主に対して新株(資本金とする額は70,000円)を交付した。

・合併直前のB社の資産・負債の公正な価値(時価)は諸資産200,000円諸負債150,000円である。

A社株式の時価は70,000円でB社の取得にともなう対価はA社株式の時価を用いるものとする。

 

簿記の練習問題なので、金額自体は桁を割愛していますが、この答え(仕分け)はどうなるかと言うと、

(諸資産)200,000  (諸負債)150,000

(のれん) 20,000  (資本金) 70,000

となります。

これを見ると、「のれん」の意味合いがなんとなく分かります。

 

  1. B社は、資産と負債の差額=50,000円の価値しかない企業
  2. その企業に対して、時価70,000円の株式を対価として支払った
  3. その差額:20,000円が「のれん」となっている

 

なので、のれん代とは、

  • B社のまだ表面化していない将来的な収益力
  • 持ち合わせているブランド力

といった無形のモノ=無形資産への対価 ということになるわけです。

実際の例を挙げると

最近のケースですと、

  • 武田薬品工業によるアイルランドの製薬大手シャイア-の買収  約6兆2000億円
  • 米バイオ医薬品の アッヴィによるアイルランドのアラガン買収  約3兆2700億円

など、どちらも医薬系ですが、その最たるところと言えそうです。

実際当時は両社とも、買収額が高すぎるということで、買収先の株価は上がる一方、買収する側の株価は劇落ちするという憂き目に合いました。

評価通りの結果に至らないと減損処理が

この「のれん代」ですが、

見込んだ通りの潜在的・将来的な価値やブランド力が、活きれば良いのですが、場合によっては、その通りにならないケースもあります。

これも最近の事例を挙げるとすると、

アルトリア(MO)による、電子たばこメーカー「ジュール・ラブズ」への出資でしょう。

減損処理ってなに?

この「のれん」について、国際的な会計の決まりごと(国際会計基準(IFRS))では、「減価償却」のように毎期一定額を償却(費用として処理し減らしていく)ということは行わず、一度計上された「のれん」の価値は減少せずに残り続けます。

ただし、毎年「減損テスト」を行って、のれんの価値を評価するような手続きをしなければなりません。

その結果、のれんの価値が著しく低下した時には、減損処理を行うことになります。

減損処理とは

資産価値が低下した資産の帳簿価額を切り下げる会計処理

具体的には「特別損失」として処理する形になります。

 

上記アルトリアは、2018年に急成長中だったジュールの発行済株式の35%を128億ドル(約1兆4,250億円)で取得したのですが、わずか1年足らずで、45億ドル(約5,000億円)とマイナス35%の減損損失を計上したのでした。

では、負の「のれん代」ってなに?

今までお話してきたのは、言ってみれば「正」の「のれん代」です。

なので、「負」ということは、

B社の保有する資産よりも、安価にA社が買収をすることができた

ということです。

例えば昨年、[3468] スターアジア不動産投資法人 の決算短信のなかに「負ののれん代」という言葉が出てきました。

同法人は、少し前に、さくら総合リート投資法人を吸収合併したのですが、それに際し「負ののれん発生益」が発生したという記述がされていました。

単純に言えば、さくら総合リート投資法人を安く買収できた ということになります。

その額なんと約89億円です!

KAZU
KAZU
こういう具体的な事案に当てはめて考えると、簿記が苦手に感じる方も少し面白みを感じて頂けるかなぁ と思ったりします。

 

以上、本日はリベ大のYoutubeを受けて「のれん代」のお話でした。