日本の場合、持ち家は「資産」じゃなくて「負債」というお話。
リベ大のYouTubeでも度々話題になるこの件、
と思い、本日は、バランスシートの「右側:資産」、「左側:負債」というところから始めて、持ち家=負債問題を解説してみたいと思います。
って方も、分かりやすくまとめてみましたので、ぜひお読みいただけましたら幸いです。
こんな人に読んで貰いたい
- 持ち家負債問題:なんとなく分かるんだけ、いまひとつ腹落ちしない方
- 持ち家がなんで負債なの?? と思う方
- 貸借対照表(B/Sバランスシート)って、なんだか難しいと感じてる方
まず貸借対照表を簡単に説明
まずは見た目ですが、こんな感じのモノだと思います。

これを見ただけで、
って方もいそうですが、
貸借対照表
決算期末など特定の時点の会社の資産の状況を示した表
と考えるとわかりやすいかもです。
右と左が分かれているのは
こういうことを意味しています。

- 右側:資金の調達方法(借金or自前)
- 左側:その資金の使い道(現金のまま、モノを買ったetc)
なので、実際の貸借対照表には、
- 右側: 借入金・資本金(会社を作る際に用意したお金)など
- 左側: 現金・預金・固定資産 など
が記載されているわけです。
「資産」と「純資産」の違い
似たような名称が出てきて、??かもしれませんが、
純資産
資産から負債を引いたもの
です。
純粋に、本当の資産と言えるのは、この「純資産」になります。
これを持ち家の取得に当てはめると
この図に、持ち家を借金して買った場合の2つの例を当てはめてみましょう。
分かりやすいように、「資産が家だけ」という形で表現しています。
望ましい状態:持ち家の価値の方が、借金よりも多い

持ち家の価値の方が、借金(負債)の額よりも多い状況です。
これであれば万が一、何かの事情で家を手放さないとダメになった際も、借金は全部返済できます。
というのはこの理由によるところです。
多くのケース:借金の額の方が、持ち家の価値よりも多い

先ほどとは逆に、借金の額の方が、持ち家の価値よりも多い場合の図です。
これだと、万が一の際に家を売っても借金だけが残る というツラい状態になります。
残念ながら日本ではリセールバリューが高い、上掲の図のような家を手に入れるのは、素人にはなかなか難しいため、その結果、「持ち家=負債」という図式に至るわけです。
日本の新築は必ずこの状態になる
最近CMでもよく見かけますが、
新築の家は鍵を空けた瞬間に、価値が20-30%下がる
と言われています。
そのため、借金して新築を買う → ローンが払えなくなる → 強制競売 → 借金だけが残る というケースが起こってしまうわけです。
競売
土地や建物の購入時に借りた住宅ローン返済ができなくなるなど、不動産を担保にした借入金等の債務履行ができなくなった場合に、債権者が裁判所へ申し立てを行い、不動産を差し押さえて処分(売却)し、その代金から回収を図る手段
持ち家の一番のネックは?
一度購入すると、途中で路線変更が難しい
これが一番のネックと言えるでしょう。
賃貸であれば、万が一の際は、より家賃の安い家に引っ越したりなど、対処は可能ですが、持ち家で借金を抱えた場合、逃げ場がなくなってしまう ということですね。
よくある反論と答え
以上が、賃貸=負債論の説明ですが、最後にこの話で必ず出てくる反論等をまとめてみたいと思います。
Q: 月々の家賃支払いと同じ金額でローン払えるけど?
- よくある「業者の常套句」 騙されないように
- 固定資産税や修繕積立金など、「隠れ経費」も加味して判断
- 「ローンから逃げられなくなる」ことは十分考えておく
Q: 賃貸でずっと払い続け、何も残らないのより良いのでは?
- 借金を払い切ると、確かにその家は純資産になる
- ただ仮にローン期間が35年だとすると、新築だった家は築35年の家になる
- その家の資産価値が、支払った金額に見合うか という視点を持って判断
Q: マイホームが夢でもダメですか?
- そういう場合はぜんぜんOK
- そこは「お金を使う」の範疇 ※「お金を貯める」ではない
- 「資産としてどうか?という話」と「感情的な話」を混ぜるとかみ合わなくなるので注意
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以上、本日は「持ち家は負債」問題について、貸借対照表を使ってお話してみました。
最近、固定費を抑えるため、安い家賃の家に引っ越ししました。

このあたりが賃貸の良いところではあります。
とはいえ、ずっと賃貸という状態に不安を覚える気持ちもとても分かります。
海外移住も検討中
実は、

現状渡航は叶わない状況ですが、クアラルンプールのコンドミニアム暮らしも選択肢として考えています。
という感じのようです。
海外移住の心配な点は医療
東南アジアな食べ物も好きな方なのでそこも心配はないのですが、
「衣食住」ならぬ「医食住」
身体が衰えていくことを考えると、「医療」が一番心配です。
そのあたりも考慮して、1、2年うちには決断したいなぁと思っています。
以上、なにがしか参考になりましたら幸いです。