先日、今年の宅建試験の合格発表があったみたいですね。
私も数年前に不動産業界とは全く無縁ながら、資格を取得しました。
そのまま「資格があるだけ状態」が続いていたのですが、ある日「土日・祝日 勤務限定の宅建士」という募集を発見!
という軽い気持ちで早速応募したのでした。
今日はそのときの実体験をシェアさせていただきます。
東京のとある不動産会社の話なので、地方によっては異なる部分もあるかもしれませんが、なにがしか参考になりましたら幸いです。
こんな方に読んでいただきたい
- 宅建士の資格を取得したので、コレを活かせないか
- 本業があるので、できれば副業でちょっと稼ぎたい
- 宅建にチャレンジしてみようと思うんだけどどうなんだろう?
と考えている方へ、この記事を読んでいただくと、
- どんな仕事をさせられるの?
- 面接の内容・雰囲気
- 宅建士の資格があるだけで大丈夫?
- 資格があるだけの未経験者なんだけど
- お金はどのくらい稼げるの?
といったことがわかります。
宅建士の仕事について簡単に
資格を取られた方には不要な情報ですが、宅建士について最初に簡単に解説したいと思います。
家を賃貸された方はみなさん経験があると思いますが、「重要事項の説明」の場面で、その説明にだけ急に登場して、説明を始める人 いますよね。
この人が宅地建物取引士(宅建士)です。
法律で宅建士しか行えない業務が決まっている、いわゆる独占業務を持つ資格になります。
試験に受かっただけでは仕事はできません
実は、宅建士は試験に受かっただけでは仕事はできません。
- 受験し合格
- 「2年以上の実務業務に従事した経験」がない場合は、「登録実務講習」を修了する
- 都道府県に資格登録する
- 宅地建物取引士証を登録先の都道府県知事から交付を受ける
という経験または段階を踏む必要があります。
私の場合は、③までは終えていたものの、合格後すぐに(1年以内)実務には付かなかったため、「法定講習」を受ける必要がある状態でした。
法定講習とは?
「宅地建物取引士証」を登録先の都道府県知事から交付を受けるために必要となる講習です。
- 講義時間・受講形態:1日6時間、対面の講義で実施
- 講義内容:5年分の法改正点と新判例が中心
本来は、取引士証の有効期間が5年間のため、5年毎にこの講習を受講する必要が発生した方が受けるモノです。
ただ、私のような、宅建試験に合格した後1年以上経過した場合も、取引士証交付のために、受講する必要があるわけです。
宅建士の募集をしていた企業
首都圏に50店舗ほどお店のある不動産賃貸仲介専門の会社でした。
- 大家さん(オーナー):実際にマンションやアパートを所有している人(または会社)
- 管理会社:建物の維持管理、入居者からの家賃の集金・契約更新等の代行業
- 仲介会社:入居者に物件を紹介し、紹介料(仲介手数料)を得る媒介業
この一番下の会社です。
求人自体はindeedの新着求人メールで届いたものです。
早速メールで応募したところ、採用は本部で一括して行っているとのことで、土曜日PMの時間で予約し、人事の方との1対1の面接に臨んできました。
宅建士の面接はこんな感じでした
仕事の概要、未経験者へのフォロー体制、契約条件・待遇について順に説明を受けました。
仕事内容に関する説明
- 四半期の変わり目は、転勤する人も多く、賃貸業界は繁忙期にあたる。すぐにでも業務に当たれる人が欲しい。
- 仕事は以下の独占業務+付帯業務。たぶん繁忙期はコレで1日が終わるくらいだと思う。
重要事項の説明
不動産を購入しようという人、借りようとする人に対して、物件や取引の重要事項について説明を行う。
重要事項説明書への記名・押印
重要事項を記載した書面(35条書面)の内容に間違いがないかを確認し記名・押印を行う。
契約書への記名・押印
契約書(37条書面)の内容に間違いがないか確認し、記名・押印を行う。
付帯業務は、
家賃保証会社関連の手続き・退去時の費用負担・東京都の賃貸受託紛争防止条例の案内・鍵の引き渡しなど、お部屋探しと入居審査が終わったお客様への重説以降の一通りの業務。
とのことでした。
未経験者だが大丈夫か?と質問
全くの初心者宅建士をどう独り立ちさせるか? ですが、これはそういった初心者への教育係がみっちりとマンツーマンで付き、手取り足取り、1人で完遂できるようになるまで教えますとの説明を受けました。
こういう経歴の方です との説明もあり、まあ安心な印象でした。
契約条件や待遇などは?
面接の最後に、勤務したい店舗の希望を5箇所出しました。
との案内がありました。
OKになれば、その店舗勤務でアルバイトとして雇用契約を締結することになるそうです。
待遇は、
- 契約は3ヶ月更新
- 賃金は時給:1,400円
とのことでした。
宅建士の面接を受けた感想と結果
今回のような店舗勤務の場合は、繁忙期ではない、重説の仕事がない場合は、店舗のアシスト業務と称し、部屋の案内などもさせられるというのが正直微妙でした。
時給も1400円は、確かに一般的なバイトよりは高いですが、
と思った次第でした。
あくまで私見ですが、収入面がこの程度なのは、
- 難関資格というわけではない
- 不動産業界以外の方も含めれば、資格保有者は相応の数いる
- 契約が発生するときのみ必要な資格である
こんなところだったりするのかなぁとも感じました。
面接の結果は
メールで不採用の連絡が届きました。
採用通知によくある定型文で、なにがダメだったかなどは書かれていませんでした。
店舗の様子も写真で見せられましたが、20代の若い方が「仲間たちと楽しく働いてます」という雰囲気でしたので、年配者がそこに入るのはアンマッチだったかもしれません。
ちょっと経験はしてみたかったので、残念でした。
最近はIT重説なる仕組みも始まっています
2017年10月1日から、「IT重説」なるものの運用が開始されました。
これは今までは、宅地建物取引士自らが対面で説明を行わなければならないことになっていた、重要事項説明を、テレビ会議などのITを活用して行っても良いというものです。
IT重説を利用すると、賃借人は不動産賃貸のお店に出向くことなく、Skype・LINE・Facetimeなどを使って、ネットワーク越しに説明を受けます。
そして、契約書等はその後郵送で済ませてしまうことができるというわけです。
その場合貰えるお金はどうなの?
時給ではなく1件あたりいくらという支払い体系になる模様です。
同じくindeedで求人を見ると、1件あたり3,000円という求人もありました。
確かに便利ですし、コロナのことも考えると、これからどんどん増えていくかもしれませんね。
以上、本日は宅建士に仕事の面接を受けた実体験について書いてみました。